「補助金をもらうことが議員の仕事ではない!」金ばかりせびる居眠り議員に「恥を知れ!」と激怒した41歳安芸高田市長が婚活事業を廃止した理由
議会中に居眠りをしていた市議会議員に「恥を知れ!」と叱咤するなど、地方行政の旧弊を打破しようと改革を推し進めてきた安芸高田市長の石丸伸二氏に、作家の小倉健一氏が地方行政の実態を聞いた。連載「孤高のリーダー 元アナリスト市長の安芸高田戦記」全11回の1回目。
「民間がいつも正しい」わけではない
2019年の参議院選挙をめぐって、衆院議員の河井克行・元法相と妻の案里参院議員が公職選挙法違反(買収など)で起訴された事件で、現金を受領した安芸高田市長の辞職した。その辞職に伴う市長選(2020年8月)で当選したのが、現在、安芸高田市長を務める石丸伸二氏だ。対立候補で行政の継続性を訴えた前副市長を破っての当選だった。石丸市長は、京都大学経済学部を卒業後、市長選出馬まで三菱UFJ銀行に勤務していた。三菱UFJ銀行では、姫路支店、企画部経済調査室などで勤務し、為替アナリストとして米ニューヨークに4年半駐在した。 ーー就任して3年が過ぎました。石丸市長のかつて勤務していた民間企業と比べて、安芸高田市の行政組織は、何が違いますか。 石丸市長 民間企業は、営利を目的としているので、良くも悪くもスピードが早い。一方で、行政組織は、良くも悪くもスピードが遅い。この違いはあると思います。 ーーかつて大阪市長を務めていた橋下徹さんは、就任前の選挙演説で「大阪市役所は金をむさぼり食うシロアリ。放っておいたらシロアリに全部食われちゃう」と過激に表現して、役所の体質を批判しました。 石丸市長 うーん。行政や公務員が持っている課題については、もちろん認識しています。ただそれは、さきほど「良くも悪くも」と表現したように、必ずしも「民間がいつも正しい」ということではないと思っています。行政組織と民間組織では、立場が違うのです。私も役所の人に「効率化、効率化」と口を酸っぱくして言っていますが、行政組織の効率化を極限まで追求していくことはできません。もしかすると、それはやってはいけないことかもしれない。 なぜなら、効率化ができるような事業、市場原理を働かすことができるような分野は、そもそも民間に任せていくべきで、行政が携わることではない。不採算事業であってもやらざるをえないからやるというのが、行政がカバーする分野であり、本質であるということです。 ただし、民間よりもスピード感が遅いというのはたしかにあるでしょう。時代遅れになってしまっていることも多い。そういった面では、私が就任してから、民間の意識をかなり移植してきたつもりです。予算編成をする際には、民間の視点、市場原理をなるべく取り入れ、前例にとらわれず、時代遅れの固定観念を打破していこうと取り組んできました。役所にとっては目新しいことかもしれなかったですが、私の感覚では「普通、これぐらいやるよね」というものです。
他の自治体とは逆に、婚活事業を廃止した理由
ーーバッサバッサと事業の見直しに取り組んできたのが、非常に印象的です。 石丸市長 そうですね。それこそ事業の廃止はかなり実行しました。例えば、婚活事業を廃止したんです。安芸高田市は、この婚活事業を早くから開始した自治体として知られていたのです。最近になって、婚活事業をはじめる自治体も増えています。しかし、そんな中、逆に打ち切りました。 ーーどうしてですか? 石丸市長 シンプルに、成果が上がっていなかったからです。先ほど申し上げたように、行政が採算の悪い事業を抱えるのは当たり前のことなのですけど、かといって無駄なことをやっていいわけではないのです。税収、財源が限られる中で、厳しい予算の制約があります。必死でやりくりをしていかなくてはいけない中で、効果があるのかないのかという観点は、採算とは別に、必要です。 ーー当時の報道によれば、<色の異なる苗を植えてイラストを浮かび上がらせる「田んぼアート」や、婚活事業などを見直すことで約2億5千万円を捻出する一方、教育や子育て支援には計8億円を計上した。観光事業では、毛利元就没後450年事業として、特別展の企画や郡山城登城ツアーなどに800万円を計上した。石丸市長は記者会見で「新規の大きな事業はないが、財政健全化を進めて未来への投資を可能にする」と語った>(朝日新聞・2021年2月13日)とある。効果のない事業を見直す一方で、安芸高田市の将来を見据えた予算編成を狙ったようだ。
「恥を知れ!」と居眠り議員に叱咤して話題の41歳・安芸高田市長「道路を『自分が作った』と自慢する政治家は嘘つきだ」
安芸高田市長・石丸伸二氏は、市長選挙の立候補以来、「市政の刷新」と「政治の分かる化」を掲げてきた。この政治姿勢は、市議会において大きな軋轢を生むことになる。安芸高田市議会の本会議中に、市議会議員が居眠りをしていたことについて「いびきをかいて、ゆうに30分は居眠りする議員が1名」とX(旧・Twitter)上で指摘、この投稿に、市議会の一部勢力が激怒。非公開の協議会において「数名から、議会の批判をするな、選挙前に騒ぐな、事情を補足してやれ、敵に回すなら政策に反対するぞと、説得?恫喝?あり」(石丸氏のXを通した証言)という発言があったのだという。 作家の小倉健一氏が石丸氏に、議会との対立について聞いた。連載「孤高のリーダー 元アナリスト市長の安芸高田戦記」全11回の2回目。
「俺が国にお願いをしてきたから、この道路ができたのだ」はあり得ない
ーーいわゆる地元の陳情や要望を国政や霞ヶ関のある中央官庁へと届け、補助金をもらうことが仕事だと信じている首長も多いようです。しかし、赤字を垂れ流す飛行場や立派な農道をつくって、地域が発展するとは到底思えません。 石丸市長 「俺が国にお願いをしてきたから、この道路ができたのだ」と、いろいろな事実を無視して短絡的に、自分の手柄のように主張する政治家が後をたちません。しかし、実際にそんなことはありえないのです。ああいう発言は、首長、政治家たちのポジショントークなのです。むしろ、すでに(安芸高田市と隣接する)三次市から広島市へと、安芸高田市を通る道路の計画がすでにあって、そろそろ安芸高田市の順番だというとタイミングを見計らって、陳情や要望だといって国交省や政治家のもとへ行って「来年、再来年あたりが、道路ができるタイミングと思われますのでぜひともよろしくお願いします」という。このお願いにいった行為は、計画とは全く関係がないのだが、計画通り、来年、再来年に道路ができると、「ほら、おれがお願いしにいった通りに、道路ができた」と自分の手柄にするようなことがまかり通ってきた訳です。 政治家のほとんどは、これをやっているだけです。
「恥を知れ!」メディアで話題の安芸高田市長が、わざと議会の対立候補を煽ってみせる理由…感情論でしか動けない議員を世間に晒す
安芸高田市で、石丸伸二市長と市議会議員の激しい対立が続いている。 石丸市長が本会議中の議員の居眠りを指摘した際に、石丸市長は、市議から「敵に回すと政策が通らなくなるぞ」と恫喝を受けた(市議側は発言を否定)。また、石丸市長が二人目の副市長を公募し国内外から4115人の応募が集まり、内定も出したが、議会の承認は「市議会定例会で賛成7、反対8」と否決されることになった。 作家の小倉健一氏が、石丸市長の議会との対決姿勢について聞いた。連載「孤高のリーダー 元アナリスト市長の安芸高田戦記」全11回の3回目。
これまでの政治家は「数字」を語らず、夢物語ばかりを語ってきた
ーー大阪の自民党は、大阪では与党の維新に対峙する野党として、なんでもかんでも反対した結果、さらに評判を落とす結果となりました。これまでとは違う枠組みのリーダーが出現した時に、そのリーダーを蹴落とそうと、あらゆることに難癖をつけられることはよくあります。特に地方議会は、メディアに注目される機会もそこまでありません。「メンツを潰された」「私は聞いてない」などと本質ではないところで怒り、議会の権力を盾に行政を恫喝するのは彼らの常套手段です。 石丸市長 これからはじめようとする計画において、これまでの政治家や行政は「数字」が入っていないことが多いです。夢物語に近いようなことを延々とやってきた。そういうものを片っ端からチェックして、無理なものはやめて、まだ立て直しができそうなものについては再生をしてきたというのが、私のこれまでの3年間の市長任期です。それを面白く思わない人もいるでしょう。 議会側は、副市長案を否決した理由の一つに「財政難」をあげていましたが、そもそも副市長の人件費は既に予算として可決されていました。反対するなら、予算案にも反対しなくては辻褄が合いません。議会は道理が通らない議決をしてしまっています。
あえて議会で対立している議員を煽っている理由
ーー他方、市長の挑発的な発言が議会側を刺激している可能性があるようにも感じます。有能な人間に「お前は無能だ」というのは悪口ですが、無能な人に「こういう根拠がある。お前は無能だ」と指摘するのは、いちばん残酷なことに思います。一般論として。 市長は、一部議員からあまりに意味不明な答弁がでてくると、がっくり肩を落として、「この人、何をいっているの?」という表情がでてしまっていますね。あれは相手を相当刺激するのではありませんか? あれはあえて…? 石丸市長 煽っているように見えるかもしれませんね。批判があるのは承知しています。私も決していい振る舞いだとは思っていません。仕事人として、政治家として、もっと上品に行くべきですし、それが理想です。だけど、問題を問題として認識させるには、ああするしかない、現状において一番有効だと思って取っているスタイルです。
急激な過疎化が進む安芸高田市に石丸市長「私が市長に再選したら、過疎化を止める自信はある」「あと2、3人、反対派の議員減れば議会は正常化」
石丸伸二市長が、改革を進めようとする安芸高田市(人口約2万6000人)では、急激な過疎化が進んでいる。過疎化を止めるアイデアはあるのか。石丸市長に作家の小倉健一氏が聞いた。連載「孤高のリーダー 元アナリスト市長の安芸高田戦記」全11回の4回目。
急激な過疎化が進む安芸高田市
2022年3月25日に公開された「安芸高田市 企画振興部 政策企画課」による『現況分析・課題整理について』という報告書を紐解いてみよう。 安芸高田市の人口は、1970年から減少を続けていて、2040年には高齢者の人口が現役世代(生産年齢)人口を上回り、高齢化率は、2025年には35.8%、2045年にはは42.9%になると推計されている。2020年における安芸高田市の高齢者の割合は36.9%で、同じ年の全国平均は23.8%と比べて突出して高い。こうしたデータを元に、報告書は、次のような課題をあげている。 「人口減少により、一定の人口を必要とする生活サービス施設の維持や生活利便性の確保が困難となる可能性が あり、対策が必要である。特に高齢者は日常生活における移動が困難となることが予想され、高齢者が安全・安心・快適に生活できるような 施設の立地、アクセス環境の整備が必要となる。 また、産業の担い手不足が見込まれ、活力の創出に向けた対策が求められる」(同報告書)。 石丸市長が抱える問題は、全国の過疎地域に共通している問題だ。地域には、産業もなく、観光資源も乏しく、働き手も働く仕事も少ない。こうした中、石丸市長は、目玉事業を打ち出す考えはなく「今やるべきはマイナスの作業。身の丈に合った財政運営に転換する」「4年の任期中に『削減した代わりはこれ』というものを市民に分かるように示したい」(2021年8月12日・中国新聞)として、異なる色の稲で絵を描き、展望台を設けて観光客を呼び込む「田んぼアート事業」(これまでに1億円以上の税金を投入)、人口減少や少子化対策で推進していた結婚相談事業のほか、中学生の海外派遣や花火大会など16事業を中止、計5600万円分を削減した。
反対派の議員が2、3人いなくなれば、議会は正常化できる
ーー石丸市長、市長任期も残り一年を切り、来年は市長選挙があります。また、市長選挙のあとには市議会議員選挙があります。新しく政党をつくる考えはないということでしたが、議会の反対勢力の切り崩しなくして、改革を進めることができるのでしょうか。 石丸市長 新しく政党や会派を私がつくることはありません。ただ、自分のできることは精一杯やり、問題提起をすることで市民の意識が改まるのを願っています。市民の中で、これまでの投票行動を変えなくてはと感じてくれたり、もっと積極的に自分で立候補しようとする人がでてきたら最高です。議会の正常化には、あと2、3人、議会の構成が替わればそれで完了することになるのです。そうなることを願ってますし、僕は市民の中にそういう行動を起こしてくれる人がいると信じています。 ーー市議会議員のうち、2、3人が石丸市長の改革姿勢に賛同する人へと替われば、たしかに石丸市長のやることなすことすべてに感情的に反対するような議会ではなくなることは事実です。しかし、市長が主導して市議会議員選挙の候補者の選別をしていかないと、市長を支えたいと考える人たちが、「私も」「俺も」と多数乱立して、共倒れ、反対派が漁夫の利を得たりするリスクはないのでしょうか。 石丸市長 それについては、立候補の段階で調整ができるのではないかと思います。そんなに大きな街ではありませんし。そのために私が何ができるのかというとことなのでしょうが、もしそんなことが起きたら、まとめ役ぐらいにはなれるのかもしれんね。 ーーうまくいけば、来年(2024年)、市長が再選を果たし、議会構成も市長の改革にとって前向きなものに変わることになります。 石丸市長 予定では、来年の8月に市長選挙で、11月に議会選挙があります。僕の任期満了のほうが先にくるわけですが、選挙は盛大にやったらいいのだと思います。市民が安芸高田市の未来を自分のことだと考えて、投票したり、立候補するのが大事と思います。
安芸高田市長「もし無印良品が出店していたら、安芸高田市に多大な経済効果を見込めた」足を引っ張った市議は、一体何がしたかったのか
安芸高田市の石丸伸二市長は、2023年4月27日に、生活雑貨店の無印良品を展開する良品計画(東京)と、地域活性化に関する包括連携協定を結んだ。安芸高田市にある道の駅「三矢の里あきたかた」への出店や移住の促進で連携しようと考えたのだ。しかし、議会からの妨害で無印良品の出店は取りやめになった。 石丸市長は「無印良品が出店していたら、多大な経済効果を見込めた」というーー。連載「孤高のリーダー 元アナリスト市長の安芸高田戦記」全11回の5回目。
安芸高田市への無印良品出店を妨害した市議会。一体何がしたかったのか
安芸高田市にある道の駅「三矢の里あきたかた」と、異なる色の稲で絵を描き、展望台を設けて観光客を呼び込む「田んぼアート事業」は、石丸市長の先々代の市長である浜田一義氏の負の遺産であると、石丸市長はこれまで批判を繰り返してきた。石丸氏は、本インタビューでも「公共施設はつくったあとが大変なのです。ランニングコストはかかるし、公共施設は30年40年経ったら、大規模な改修工事をしないといけません。そのときに、つくったときと同じぐらいのお金が必要になるのです。時限爆弾といってもいいような大問題」と指摘している。なお、これまでに1億円以上も注ぎ込んだ「田んぼアート事業」を石丸氏はすでに廃止している。 この無印良品の道の駅への出店について、石丸市長は「店を拠点に生産や加工など新たな事業が生まれる。市外からの誘客によって多大な経済効果も見込める」(広島市西区での締結式でのコメント)と期待を寄せていた。無印良品は、2023年秋に、出店すると発表していた。日用品を軸に販売し、イベントで特産品も売り、移住や住まいの相談窓口を設け市と連携して運営する方針を明らかにしていた。 しかし、そこへ待ったをかけたのが、石丸市長と対立する市議会だった。市議会最大会派の清志会に所属する山本数博氏と山本優氏が、無印良品出店のための改修費3300万円を2023年度一般会計補正予算案から削除を主張。出店で賃料・共益費などが増え計470万円の収支改善が見込まれていたが、市議会は調査設計費450万円の専決処分を不承認としてしまったのだ。 その削除・不承認へと至った理由として、山本数博氏は「これだけの予算を伴う事業なら臨時議会を開いて経緯や事業効果を説明するなど一定の行政手続きを行う必要がある。この中で工事費を認めることは市の一方的な執行を容認することになる」などと述べ、市長による「専決処分」という手続き論を問題視したのだった。 石丸市長は、提案の否決後、「(修正案は)言いがかり。どうすれば賛成するのか不明。足を引っ張りたいのが透ける」「議員の判断を市民は受け止めるしかない。事業は止まる」「(計画を)つぶしたのは議会。責任を取ってもらいたい」と述べた。
無印良品の出店計画は、ただテナントとして入れるという話ではなかった。安芸高田市の発展に必要だった
ーーこの予算案を潰せば、無印良品の出店計画を潰れることがわかっていました。わかっていて、手続き論を持ち出し、そして無印良品の出店を潰した議会の結果責任は、問われるべきと思います。テナントひとつ入るのに、ここまで大騒ぎする理由もわからない。 石丸市長 多くの人がわかっていないことだと思うので改めて説明をします。この計画は、単純に、無印良品のテナントとして入れるという話ではないのです。無印良品の商品を買うだけならそれこそコンビニでも手に入る時代です。そうではなくて、無印良品が道の駅へただ出店するだけでなく、そこで商品開発をしてもらって、安芸高田市の野菜であったり、地元のものを使った商品を企画して、無印良品の流通、販売網をつかって全国へ、世界へと届ける構想だったのです。 ーーそんなに大きな構想だったのですね。コンビニのようなものができるのだとばかり思ってました。それはそれで、喜ぶ人はいそうですし、何より、道の駅の収支が改善されるのは地元としても大歓迎でしょう。 石丸市長 専決処分という手続き論にばかり注目が集まり、これまで説明する機会もあまりなかったので、知らないという人も多いと思います。テナント入るということであれば、隣の町にも無印良品は来ることになっています。それこそ、売り場としての無印良品ということですが。 安芸高田市の無印良品は、販売の拠点であると同時に、生産の拠点、さらにいえば研究開発の拠点になる予定でした。 そうなれば、安芸高田市でつくったものを販売するルートができることになる。売ることができるのであれば、今度は生産力を高める必要がでてきます。例えば、工場をつくるとか、農地を拡大するという投資は見込めますよね。投資が入り、生産拠点が増えれば、人も必然的に増えるわけです。局所的かもしれませんが、地域のエネルギーをグッと高めるというのが、この構想の全体でした。無印良品の出店は、その最初の一手だったわけです。 この話を聞いても、この街がちょっと盛り上がりそうな気がしませんか? 無印は世界につながっています。 ですから、安芸高田市で無印良品が販売店をつくる、というだけでは何にもならないのですが、それを入り口にして、日本全国、さらには全世界へでていく。それこそドラえもんの秘密道具「どこでもドア」(ドアを開けると好きなところへ自在に行ける未来の道具)みたいなイメージをもっていたのです。
石丸安芸高田市長に対して「お前、自分が何をしてるのか、わかっているのか?」と脅しに来た市議会議員の残念さ…安芸高田市議の数は半分でいい
石丸伸二安芸高田市長と議会との死闘が続いている。渦中の石丸市長は「安芸高田市の議員の数は半分でいい」と主張するーー。連載「孤高のリーダー 元アナリスト市長の安芸高田戦記」全11回の6回目。
安芸高田市議会議員の数は半分でいい
安芸高田市において、石丸伸二市長と議会の対立が続いている。石丸市長が本会議中の市議の居眠りをツイッターで指摘し、それに端を発して市長肝いりの副市長人事案が事実上3回否決された。 人口3万人弱の安芸高田市で「年収1200万円」を謳い、「応募窓口は大手転職サイト」とするなど、石丸市長のリーダーシップのもとに進められた副市長公募は、「変革を起こすための攻めの要」と位置づけられていた。国内外4115人から候補者が内定した。候補者は総合商社の勤務を経て官民連携事業の調整などを担う事業者に転身し、起業支援や企業と連携した復興支援などを担当していた。石丸市長は「民間企業での勤務経験があり、官民の橋渡しにも携わっている。即戦力と評価した」としていて、石丸市長が目指す官民が連携した形での安芸高田市の発展にとって必要な人材だったに違いない。議会の否決を受けて、石丸市長はその理由について問い質し議論の糸口を模索した。しかし、議会が副市長の定数を2から1へと削減することを一方的に決めたため、結局、議論は封殺されてしまった。副市長削減の理由は「抜本的な財政健全化の必要性」と「市民感覚」であった。 この副市長案否決、そして定数削減に対抗して、市長から提出されたのが、議会定数の半減案だった。 ーー「議員定数の削減」を提案した理由とは。 石丸市長 副市長定数と同様に議員定数も半減としました。なお、議員定数が8人になったとしても、議員一人当たりの人口は3210人と三原市と同じような水準で、「市民の声が届かない」とする十分な根拠はありません。 市民の代表として議会が機能するか否かは、議員の数ではなく質に左右される面が大きいと考えられます。提案の理由は、副市長定数の削減の際に述べられた「抜本的な財政健全化の必要性」と「市民感覚」で す。ただし、いずれの理由も副市長定数よりも議員定数の方が当てはまります。議員8人分の人件費は約 4500万円で、副市長のそれ(約1200万円)よりも大幅な歳出の削減が可能です。また、未だ存在しない副市長よりも、すでに存在している議員に対する評価の方が確かと言えます。
石丸市長に対して「お前、自分が何をしてるのか、わかっているのか?」と脅しに来た市議会議員がいた
ーー石丸市長のように、居眠りをしている議員を注意したりだとか、効果がないとわかっている公共事業をきちんとやめるようなリーダーがなかなか現れないのでしょうか。どこの地域も余計な公共事業をつづける体力などないはずなのに。 石丸市長 単純に都合が悪いからだと思います。議会と本当にばちばちした緊張関係をつくると、自分の思うことが通らなくなります。安芸高田市がまさしくそうであるように、少なくない議員たちは機嫌の良し悪しで賛成・反対を決めてしまう。これってどこの議会もそうなのだと思います。なので、みんな、必死になって機嫌をとりにいってしまう。理屈ではなく機嫌で賛成に回るのですから、それが一番楽なのでしょう。 私も当選直後には、下手(したて)に出たのです。「いろいろご指導ください」「よろしくお願いします」と言いました。 だけど、居眠りをする。そして、それを注意すると反省するどころか開き直って脅しに来る、みたいなことが起きたわけです。 私に対して、「お前、自分が何をしてるのか、わかっているのか?」と。 そこで「あ」と気づいたのです。こいつら、最悪な性質なんだと。私の中で「悪」認定をしたのです。こんなことは、まともな大人のすることではない。排除しなくてはいけない。排除というのは物理的なものではなくて、こういう人間を政治の世界から取り除かなくてはいけないと安芸高田市はよくならないと思ったので、私は覚悟を決めて、戦うことに決めました。 居眠り、そして恫喝を絶対見逃してはいけない。これは安芸高田市だけではなく、全国に広めなくてはいけない。警鐘を鳴らさなければならないと思って、とってもめんどうくさいことではあるのですけど、やってます。
安芸高田市長を目の敵にして攻撃を続ける中国新聞に石丸市長「中国新聞は偏向している」「記者は社会人のマナーすらなっていない」「中国新聞はもうダメだと思います」
安芸高田市の石丸伸二市長が戦っている相手は、一部の市議会議員だけではない。地域で絶大な影響力を誇る地元メディア「中国新聞」にも、例えば「世論調査が偏向している」として、中国新聞社に抗議文を送付(8月25日)。記者会見の場でも、当該記事の執筆者である胡子(えびす)洋中国新聞記者(同新聞安芸高田市支局長)、その上司である武河隆司編集局次長へ厳しいやり取りをして、中国新聞側が弁明に追われる場面があった。 作家の小倉健一氏が中国新聞との対立について石丸市長に聞いた。連載「孤高のリーダー 元アナリスト市長の安芸高田戦記」全11回の7回目。
石丸市長は「中国新聞は偏向している」と厳しい対立姿勢を示している
中国新聞社のホームページによれば、中国新聞(2023年10月15日現在)は49万8369部数を誇る。安芸高田市でも5562部数と3つに1つの世帯が購読している。新聞シェアは78%を超えている。広島県における独占的なメディア帝国だ。 他県の例で言えば、静岡県は静岡新聞のシェアが62.5%を誇っている。知事の川勝平太氏はリニア問題で辻褄の合わないことを繰り返し、県政を停滞させているが、その川勝知事をひたすらに応援し続けているのが静岡新聞である。記者会見でも顕著であるが、NHKをはじめとする静岡県以外のメディアが、川勝知事のデタラメぶりに落胆していることを隠さずに説明を求めているのが印象的だ。しかし、県下で、圧倒的なシェアを持つ静岡新聞の論調に助けられ、川勝知事は延命をしている状態といっても過言ではない。 地元メディアは、味方につければこれほど頼もしいメディアもないのだが、絶対に敵にしてはならないメディアのはずだ。 しかし、安芸高田市の石丸市長は、そのようなことはまったく意に介さず、中国新聞を「偏向している」として厳しい姿勢で臨んでいる。 市の広報誌(2022年10月号「あきあたか」)には、『中国新聞の偏向報道』というコラムが<市長 石丸 伸二>名義で掲載され、「<特定の政治勢力へ加担> 中国新聞は市民団体のアンケートについて文面を把握し、その欠陥も認識しておきながら※、堂々と紙面を割いて紹介しています。本来は公共性・公益性の観点から慎重に 扱わなければならない情報です。この事実から、中国新聞は特定の政治勢力に加担したと解釈されます。 ※8月の定例記者会見で確認しています」という記述がある。 さらに「虚偽情報を含む市民団体のアンケートが、中国新聞の世論調 査に影響した可能性は排除できません」「中国新聞は市民団体がこうした政治活動を行っていると知りながら世論調査を実施していました」「世論調査の信ぴょう性は中国新聞自らの不手際によって揺らいでいます」「今の時代、都合が悪くな ると逃げるという企業の姿勢が許されるはずもなく、中国新聞社には誠実な対応が求められます」というこれまでの市役所の対応を超えた強い表現が、市の広報誌に並んでいる。
中国新聞の記者には、社会人としての最低限のマナーがない
ーー光に当たると闇が消える、と言いますが、やっと市民も議会の実態がわかるようになってきたということかもしれません。今、中国新聞の報道についてのお話がありましたが、市長は議会とだけでなく、地元紙・中国新聞とも緊張関係にある。通常、地元新聞と行政・政治家とは、ずぶずぶの馴れ合い関係があり、むしろそのことが問題になっているが、石丸市長はまったく逆です。なぜ、新聞にまで戦線を拡大しているのですか。 石丸市長 中国新聞の問題は、市議会の問題とすごく似ているものがあります。まず、自分たちメディアは偉いのだから自分たちがやることは正しいのだという勘違いが甚だしい。公権力を監視するのがメディアですから、偉いというのは一理あるのかもしれない。しかし、だからといって、何をしても許されるわけでは決してないのですよね。「メディアは第四の権力」だといわれるぐらいですから、三権分立とはまた違った形での緊張関係があるはずなのです。 ーー(注)「メディアは第四の権力」という表現は、エドマンド・バークという思想家がが1787年にフランス革命について議論していた際に使用したとされる。国家の三権分立(立法、行政、司法)に加えて、プレス(新聞やジャーナリズム)が非常に大きな力を持っていることを指す。 石丸市長 メディアの取材も社会人としての礼節の上に成り立っていると思うのです。しかし、非常に無礼な振る舞いがあったため、その胡子記者にその点を「よくないですよね」と指摘したのです。そうしたら、ふてくされてしまった。「そうはいっても私はわるくない」というからさらに追及すると逃げてしまう。 事実を指摘すると「そんなことはない」と否定されるので「このまえのあれ、間違ってましたよね」とさらにいうと「知りません」みたいなやりとりがありました。きちんと指摘していくと、向こうは感情的になって、どんどん報道の姿勢が偏向するようになっていった。事実をかなり拡大解釈したり捻じ曲げたりするようになった。僕からすると、それがツッコミどころになるわけですが(笑)。「さすがにこれはおかしいでしょ」と考え、記者にいっても無駄かと思って、本社に問いかけたら、本社も同じ答えだったという…。最終局面では、中国新聞の編集次長がでてきた。次長と言えば、ナンバー2です。記者と同じことを言う。中国新聞のガバナンスはもうダメだと思います。
石丸安芸高田市長「私のX(旧Twitter)の影響力は、中国新聞を上回っているかもしれない」全国の市長会でも「よくやった」と賞賛の声 12/21(木) 12:10 Yahoo!ニュース 152 AdobeStock X(旧Twitter)やYouTubeなど、さまざまなSNSで話題になっている安芸高田市の石丸伸二市長に、政治とSNSとの付き合い方について作家の小倉健一氏が聞いた。連載「孤高のリーダー 元アナリスト市長の安芸高田戦記」全11回の8回目。 中国新聞の報道姿勢に違和感を感じている石丸安芸高田市長 安芸高田市の石丸伸二市長は、相手が市議会の最大会派であろうとも、地元で圧倒的なシェア、影響力を持つ中国新聞であっても、間違っていると感じたら、矛を収めるようなことはしない。それどころか、記者会見、X、市の広報誌、そしてメディアを使って徹底的に反論を繰り返している。 例えば、中国新聞に対して、である。中国新聞は広島県内の3世帯に1世帯が購読していて、シェアも78%を超える。広島では圧倒的なメディアである。 中国新聞は、12月2日に「安芸高田市の現在地 石丸市政1年 <上> 政治手法 なれ合い拒み 議会挑発 「対立はあるべき姿」」と題する記事の中で、以下のように記述した。 「臨時会では市議の一人に政治手法が否決の一因と指摘され、石丸市長が『私が土下座でもすれば皆さん賛成してくれるんですか』と語気を強める一幕も。複数の市議は明かす。『賛否の判断が市長への感情論になっていた。劇場型はごめんだ』」 市長が問題視したのは、匿名の市議会議員が市長への批判をしている点だ。 筆者も、この記事には違和感を覚える。複数の匿名の人物が「賛否の判断が市長への感情論になっていた。劇場型はごめんだ」などと一言一句、同じコメントをすることは現実的にありえないことであり、捏造とまでは断じることはできないものの、事実かどうかは相当疑わしい。少なくとも現実的ではない記述であろう。 石丸市長は、同市の広報誌において、この中国新聞の記事を「記事は、議員の意見を根拠が不明の状態で、さらに誰の意見かもわからない匿名で報じていますが、このような主張は一般的に(批判ではなく)誹謗中傷の類であると評価されます。市長に対して『説明責任を果たしていない』『二元代表制の無理解』と批判するのであれば、議員として発言に責任を持ち根拠を示して行うのが当然です」と指摘している。 X(旧Twitter)は武器になるが、米トランプ前大統領のようにフェイクを流してはならない ーーXやYouTubeを活用して、市議会の最大会派、そして、県内シェアでほぼ独占状態と言っていいメディアと厳しく対峙し、しかも議論の上で相手をやりこめているというリーダーは、はじめてかもしれません。少なくともこういった現状は、SNSが発展途上にあった10年前では考えられなかったことではないでしょうか。 石丸市長 市長に就任して1年ぐらい経ってからになるのですが、中国新聞と揉め出しました。そのときに、安芸高田市の近くの市長や町長が、私のことをすごく褒めてくれたし、応援するようなメッセージをくれたことがあったのです。「よくやってくれた。わしらも今までに何回もそういう目に遭って、腹も立ったし、悔しかった。しかし、(揉めることは)できなかった」と。最近では、そのネタ(中国新聞が偏向報道をしていると指摘したこと)がいろんなところで知られるようになりました。全国の市長会へ行ったときも、全国津々浦々の自治体の皆さんから「よくメディアをボコボコにしてくれましたね」「よくやってくれた」といって褒められました。 ーー既存のメディアの真実が暴かれ、信用を失っていくという、この現象。世界中で起きているような気がします。以前にインタビューをさせていただいた米メディア「NEWSMAX」のチーフ政治コラムニストであるジョン・ギッツィさん、「ワシントンの全員を知っている男」という異名を持つ人なのですが、彼は「何十年もワシントンで取材をしてきたが、右も左も既存のメディアが影響力を保てなくなった」と指摘していました。 ーー石丸市長は、SNSの影響力などはやはり感じますか。 石丸市長 まさにそうですね。今だったら戦える、と感じます。こちらも徒手空拳ではなく、間違ったことを発信する人たちと、きちんと戦う武器があり、フィールドがあると思いました。 ーーむしろ、Xを使いこなせていないし、Xで反論できない中国新聞は、現在の日本の言論状況において、ものすごく不利な状況に追い込まれているように感じます。 石丸市長 その通りです。新聞は1日1回しか発行できなくて、いちいち、こちらのことに丁寧に反論し、自分の主張を明らかにするという紙面の余裕はない。となると、踏み込んだこともできないし、中途半端で傲慢とも感じる対応しかできないのかもしれません。しかし、こちらは紙面で間違ったことが書いてあることがわかれば、その日のうちに反論ができる。今(2023年11月2日現在)、私のフォロワーは、23.1万人いるのですが、一つ投稿すれば、全国のフォロワーにワッと広がります。ある意味、攻撃力・防御力ともに、中国新聞を上回っているかもしれません。
2024安芸高田市議会議員選挙に向けて、石丸市長は地域政党を作る気はあるのか…「ドリル優子のようにだけはなりたくない」 12/22(金) 12:12 Yahoo!ニュース 53 AdobeStock 議会、メディアとの対立、その一つ一つのやりとりが、SNS上でバズりにバズり、全国的な知名度を獲得しつつある安芸高田市の石丸伸二市長。果たして国政に進出するプランはあるのか。作家の小倉健一氏が聞いた。連載「孤高のリーダー 元アナリスト市長の安芸高田戦記」全11回の9回目。 2024年の安芸高田市長選・市議選に注目が集まる 汚職事件が発端となった市長選挙では「最もコンプライアンスに厳しい銀行の考え方を市政に投入したい」と訴えていた。関東学院大学法学部の牧瀬稔准教授(自治体政策学)によれば、「議会と首長の対立は過去にもしばしばあったが、多くはどちらかが引退しない限りは住民置き去りの無意味な戦いが続く」(大阪読売新聞・6月3日)という。 石丸市長も、自身が提案した「議員半減案」が否決された際に「子供のけんかという評価はその通りだと思う。ただなぜそれが起きたかを知ってほしい」と報道陣へ発言。同法案に反対した議員からは「やられたらやり返す、というのはあまりにさみしい論理」(日経新聞・6月11日)という声も上がっていた。 となれば、来年(2024年)の市長選挙とそれに続く市議会議員選挙は、大きな注目が集まることになる。石丸市長は、市長任期が一年を切る中、市議会において「総じて狙い通りの展開。この調子でいけば全部うまくいく」と主張、残り任期について「旧弊の打破や旧町時代の課題を解決しないといけない」と述べた。 議会の反対によって、「無印良品」の道の駅への出店するための整備予算が削除され、白紙撤回された。さらには、町の中心部にある3つの保育施設を1つにまとめ、認定子ども園として整備する計画も行政手続きや説明不足を議会が問題視し、凍結状態となっている。 来年の市議会選挙では、市長に改革姿勢に共鳴する候補で、市議会の最大会派を破ることができるのだろうか。そして、石丸市長は、その選挙勝利の先に何を見据えているのだろう。 地域政党を作る気はない。ドリルでハードディスクに穴をあける自民党の小渕優子のような政治家にだけはなりたくない ーー何回も問われていることかもしれませんが、改めて確認をさせていただくと、元大阪市長の橋下徹さんのような地域政党をつくる気はないのですか。 石丸市長 ないですね。 ーー市長の中に、リーダー像みたいなものが明確にあるのでしょうか。 石丸市長 市長とはかくあるべき、のようなことですね。どうなんでしょう。自分の中に理想像のようなものがあるというよりは、根本は、これまで私が政治や政治家に対して感じていた憤りの裏返しなのでしょうね。政治家なんてメディアが追及したら、最後は言い逃れするではないですか。最悪のケース、パソコンをドリルで壊したりね。 ーー(注)現在、自民党の要職につく小渕優子衆議院議員が政治資金に関する不正が疑われた際、彼女の事務所は関連するパソコンのハードディスクにドリルで穴を開け、データを破壊した。その行為は、都合の悪いデータを隠蔽したとして、今なお、根強い批判を受けており、「ドリル優子」などと揶揄され続けている。 石丸市長 ああいうこと(パソコンにドリル)は、絶対に許してはダメだと思うのですよ。あんな人間は、一番政治家をさせてはいけない人間です。 ーー遵法(法を守る)意識はまったくゼロですね 石丸市長 そうです。絶対に、自分はああいう政治家にはならないでおこう。それだけは絶対にやらないでおこう。そんなことするぐらいなら腹を切る、ぐらいの覚悟をもってやっています。悪いものに対して悪いという。悪くないものには悪いとはいわない。いいものは素直にいいと言おう。私の政治信条の根本は、それだけのことなのだと思います。
石丸安芸高田市長の出演する動画はなぜ、YouTubeでことごとく100万再生を超えるのか…メガネをかけずに、あえてコンタクトをする理由 12/23(土) 12:10 Yahoo!ニュース 83 AdobeStock 安芸高田市の石丸伸二市長へのインタビューは、いよいよこれで最終回だ。今回は「政治家の見た目」について、作家の小倉健一氏が聞いた。連載「孤高のリーダー 元アナリスト市長の安芸高田戦記」全11回の10回目。 外見が良い政治家は、有能そうに見える 国会質疑などをみていると、近年は、自分の見た目を意識した議員が増えている印象だ。男性議員は、以前には、田中角栄の頃には、「真っ黒なジャケットこそが正統」とされていたこともあり、隔世の感がある。 外見にまつわる先行研究を紹介していこう。 「人を外見で判断してはいけない」という道徳規範がどこの世界にもあるにも関わらず、実際には、人は外見で判断されているようである。つまり人間は、感覚的に「美しいものは善である」ことを信じているのかもしれない。 より有能に見える政治家は、より魅力的で、より成熟した外見であることがわかっている。また、童顔の政治家が当選しやすいという証拠(Poutvaara, Jordahl, & Berggren, 2009)がある。 政治以外でも、例えば、プライベートのデートでは、外向的で楽しそうに見える男性は成功しやすく、真面目で賢く見える女性は成功しにくい。ビジネスにおいて、顔の外見はカリスマ性、信頼性、犯罪性などのリーダーシップ特性の評価と関連している。ただし、軍事やスポーツ領域では関連しない。これらを総合すると、社会的な成果が顔に基づく外見判断と関連することがよく立証されていることがわかる。 イギリスでは、さらに面白い研究がされている。イギリス議会で起きた歳費スキャンダルにおいて、国会議員の半数以上が過大な請求をしていることがわかった。日本でも領収書の要らない、いわゆる「文通費」で同じ問題が起きていそうだが、それは横におこう。その過大請求をしている国会議員たちの顔の特徴を測定して、解析したのだ(2021年「Dirty looks: Politicians’ appearance and unethical behaviour」)。 その結果、以下のようなことがわかったという。 1、外見がカッコいいと思われる政治家は、他の人よりも自分を良く見せようとすることが少ない。 2、外見が犯罪者のように見える政治家は、自分を良く見せようとすることがかなり少ない。 3、外見が有能そうに見える政治家は、自分を良く見せようとすることが少し多い。 この研究をみると、悪い人相の政治家が案外悪いことをしておらず、有能そうに見える政治家こそ注意が必要だそうだ。ただし、この結果は「顔の見た目でその人の行動が分かる」という単純な関係とは異なっていて、顔の見た目が人の行動を説明する力はそんなに強くないという注意書きもあった。外見が印象を変えるだけでなく、その人の行動まで変容させていることがあるのだ。 つまり、これまでのことをまとめると当たり前の結論に至るわけだが、「外見は重要」ということだ。 石丸安芸高田市長が公の場で、メガネをかけずに、あえてコンタクトをしている理由 ーー石丸市長が出演されているYouTube動画は、どれも100万再生を優に超えていて、すごいの一言です。橋下徹さんが大阪市長だった時代でもそんなことはなかったのかもしれない。ご自身でもここまで人気が出ると考えていましたか? 石丸市長 さすがに今の状況を想定してはいませんでした。ただ、偶然ではないという自信もあります。つまり計算をしてやってきた結果でもあるので、「あ、うまくはまったな」という感触です。 将棋の藤井聡太8冠ではないですけれど、一手一手の指し手をずっと考え抜いていく中で、発信することに必ず意味を持たせるようにしていったのです。それがどの時点で勝利になるのか最後までわからないものですが、今日のこのインタビューもそうですし、議会の答弁ももちろんそうです。テレビ取材を受けるときには自分がどう映るか、どう見えるか。テレビを通して、世間からどのような評価を受けるのかということは、ものすごく緻密に考えています。自分でいうのもおかしいかもしれませんが、いやらしいぐらいに考え抜きます。 例えば、今日は朝からメガネをかけていたのですが、今は外しています。これも考えた上での対応です。このリモートのインタビューは録画されているので、それをあとでスクショして使うかもしれないなと思ったのです。 普段、私は、公の場に出るときは、メガネをしないことで統一しているのです。これは私のキャラ設定です。メガネをかけると真面目な堅い印象を相手に与える。そういうイメージにならないよう、コンタクトをして、若者っぽさを演出するのです。
「過疎地域を発展させる」無理ゲーに挑戦する石丸・安芸高田市長の方法論が絶対的に正しい理由…海外研究を見れば間違っていなかった 12/24(日) 12:10 Yahoo!ニュース 32 AdobeStock 安芸高田市の石丸伸二市長インタビュー編の最終回は、経済誌プレジデント元編集長で作家の小倉健一氏が、石丸市長の市政の方向性の正しさについて論じる。連載「孤高のリーダー 元アナリスト市長の安芸高田戦記」全11回の最終回。 日本における地方創生ほど虚しいものはない 日本における地方創生ほど虚しいものはない。砂漠に水を撒くように、東京を中心とする都市圏から吸い上げられた税金は、地方の無意味な事業に注ぎ込まれてきた。最近でいえば、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」だ。こちらもコロナ対策なのに「地方創生」と名付けられている。予算の総額は、18兆3260億円となった。 「交付金が始まる2020年春、地方創生推進事務局の村上敬亮審議官は会見でこんな発言をしています。『コロナ対策であればまったく制限はない』『計画書はぶっちゃけ大雑把でいい』『細かく審査しないで数千万や1億を使うことになるが、自治体を信じている』」(辻麻梨子『税金の無駄遣いが横行 総額18兆3260億円の地方創生臨時交付金はどこへ?』2023年4月25日)という。 その中では「新潟県村上市の駅前施設のライトアップや、群馬県沼田市の風呂敷作成などといった、コロナ対策や地方創生との因果関係が薄い」(同)ものが頻出している。 経済成長をしない政府の支出は、ガンガン削っていくほかない 連日のように、増税や国民負担増の方針が政府から発表される(ときには発表もされない)ことからもわかるように、日本の財政に余裕は全くない。また、国民負担率が増えると、経済成長、家計に負の影響がでることが明らかになっている。低成長が続く日本において、少子高齢化がさらに進むことを考えると、このまま何もせずに放っておくと没落の一途を辿ることになる。 「みんなで貧乏になろう」と考えるのであれば別だが、それは違う、ということになれば、答えは一つだ。 つまり、国民負担率を増やした分以上に、経済成長をしない政府の支出は、ガンガン削っていくほかないということだ。 実際に、石丸安芸高田市長は、次々と成果の上がらない事業をやめてきた ムダなサービスを減らし減税をしていくか、政府支出はよほどの効果が認められるもの以外、制限を課す。考えてみればわかりそうなものではないか。先に例示した<新潟県村上市の駅前施設のライトアップや、群馬県沼田市の風呂敷作成>などをして、地方が経済成長するはずがない。 安芸高田市の石丸伸二市長は、これまでに1億円以上の税金を注ぎ込んできた「田んぼアート事業」を廃止し、効果が上がらない「婚活支援事業」もやめた。議会からの反発も大きかったようだが、大義名分とは別に、効果のない事業は一切やめたのは全く正しい。 政府の「異次元の少子化対策」においても、Jリーグの子育て世代の優先入出場など、少子化には絶対につながらない政策が連発された。当然ながら、何一つ効果は上がらず、出生者はどんどん下がる一方だ。「対策」をすることと「成果」を出すことは全くの別モノなのである。 安芸高田市民のように現状維持が腐敗を生むことをわかっている土壌では、改革ができる では、過疎地域において、成果が上がる方策とは一体何か。 ここに、「スモールタウン、ビッグアイデア 小さな町の地域経済発展のケーススタディ」(2008年)というノースカロライナ大学とノースカロライナ州農村経済開発センター が共同調査したレポートがある。 同レポートは冒頭で、「ノースカロライナ州の最も小さな町が、州全体の経済的、社会的、文化的に重要な役割を果たしているにもかかわらず、その多くが雇用の 喪失、人口減少、高い貧困率、空きビル、崩壊しつつあるインフラへの対応に苦慮しているという認識から生まれた。特に農村部ではその傾向が強い。将来の繁栄には、各コミュニティの資産、ニーズ、要望を基にした戦略が必要である」としている。人口1万人以下の町で、地域経済開発に成功している50の町で、何をして成功したのかを調査、研究したのだ。 個別の町の戦略については同レポートを読んでほしいが、発展した町に共通することが7つある。それを日本の現状と照らし合わせて、順に述べていこう。 1、「地域の発展とは、経済成長である」 先日、岩手県の西和賀町へ視察へ行って来たが、町中に「希望郷いわて」というポスターが貼ってあった。これは現職の県知事の選挙のキャッチフレーズだったようだが、正直、こんな抽象論ではダメだ。「具体的な経済目標とより広範で長期的な地域開発の目標を組み込んだ地域社会 は、断片的なアプローチをとる小さな町よりも多くのものを得ることができる 」(同レポート)とあり、県民一人一人のニーズを汲み取るというよりも、きちんと経済発展のために何が必要かということに予算は集中させなければならないということだ。ただし「成功した小さな町は、短期的な経済的利益と長期的な地域開発目標とのバランスを取る傾向がある」という。 2、「最も劇的な結果をもたらした小さな町は、積極的である傾向がある。 未来志向で、変化を受け入れ、リスクを引き受ける」 成功した小さな町の(特に小さな町におけるリーダーシップの)一般的な特徴は「ほとんどが『どん底に落ちた』という事実と関係していると思われ、そのストーリーは、地元の人々が新しいことに挑戦し、新しいリスクを取ることを厭わなかった状況から発展」したという。安芸高田市は汚職事件を機に誕生した市長である。現状維持をすることがいかに腐敗を生むかということに有権者が気づいているのだとしたら大きなアドバンテージだろう。 3、「ビジョンが地元で広く共有されている」 成功した小さな町においては、「あらゆる開発活動の目標を含め、広く共有されたビジョンを確立し、 維持すること」が大事だという。改革には反対がつきものだ。開発努力に反対する声が根付かないように、地域の人々と個別に会う時間をとっているという。小さな町では常に人が最も重要な資源であり、資源に限りのある地域社会は、計画や開発努力から誰かを排除する余裕はないのだという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3f043923d904731049667339878665f96e00d214







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